2013年5月11日土曜日

ヘビでもわかるライトフィールドカメラの原理 その2.2 ライトフィールド記録の原理

前回で絞りの働きによって光線の方向が記録されることが分かった。
今回はそれを応用してライトフィールドを記録する基本原理を説明する。


その1.2で説明した2Dライトフィールドを思い出そう。
レンズのところにu面、センサーのところをx面としていたが、
今回はx面に小さな絞りを、センサーはその後ろに配置することにする。
センサーはわかりやすくピクセルごとに分割して図示してある。




















すると①のピクセルに到達する光線は、x座標とu座標が一意に決まることが分かる。
つまり、絞りによってx座標が限定され、その後どのピクセルに到達するかによってu座標が決定するのである。前回の説明したように、絞りによって光線を選択している訳である。
これを応用して、複数の絞りを設けることによって様々なx座標を通る光線について調べることができる。そうすると各ピクセルに固有の(x,u)座標が紐付けされ、ライトフィールドを記録することができる。




















この図は、レンズの結像面に複数のピンホールカメラをおいて光線を選択していると見ることができる。これが100年くらい前に考案されたライトフィールド取得のアイデアである。非常にシンプルなアイデアである。(本質がちゃんとわかっている人はこういうのがすぐに思いつくんやろなー…)
ライトフィールドの歴史についてはTedor Georgevさんのページに少し資料がある。
http://www.tgeorgiev.net/Lippmann/index.html

実際にはLytroのライトフィールドカメラではピンホールでなくレンズ(マイクロレンズアレイ)が置かれる。

ピンホールではなぜいけないのか?次回はレンズの働きについて少し考えてみたい。






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